「冬のボーナスをもらってから辞めたい…でも、もらった直後に退職を言い出すのは非常識かな?」
そう思っているあなた。結論からお伝えします。
ボーナス後の転職は、薬剤師にとって最強のタイミングです。
なぜなら、金銭的に損をせず、しかも1年で最も求人が多い時期に転職活動ができるからです。
この記事では、12月のボーナス支給を例に「いつ何をすればいいか」を具体的なカレンダー形式で解説します。退職を切り出すベストな言い方や、気まずくならないためのコツも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
ボーナス後の転職が「最強」である3つの理由

まず、ボーナス後に転職することのメリットを整理しておきましょう。
【金銭面】ボーナス満額受給で年収を減らさず転職できる
薬剤師の平均年間賞与は約77万円(厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」)です。
この77万円を受け取らずに辞めるのは、あまりに惜しい。ボーナス支給日まで待ってから退職を決断すれば、この金額を確実に手にしたうえで転職活動に臨めます。新しい職場での給与にプラスして、前職のボーナスも手元に残るわけです。
特に、転職後は最初のボーナスが「在籍期間に応じて計算される」ため、満額もらえないケースがほとんど。だからこそ、前の職場で満額もらっておくことは、実質的な年収維持に直結します。
【求人面】1月〜3月は年間で最も求人数が多い
転職市場には「繁忙期」と「閑散期」があります。薬剤師の場合、1月〜3月は年間を通じて最も求人が増える時期です。
理由は明快。多くの職場が4月入社に向けて採用を活発化させるからです。
この時期には、普段は求人を出さないような大学病院や人気のある調剤薬局からも募集が出ることがあります。なぜなら、ボーナスをもらって辞める若手が必ずいるからです。冬のボーナスをもらってから動き始めれば、ちょうどこの「求人の波」に乗れるというわけです。
【心理面】年度末は「辞めやすい」空気がある
年末年始から年度末にかけては、どの職場でも退職者が出やすい時期です。
あなた一人が辞めるわけではなく、他にも退職する人がいる可能性が高い。だから、「自分だけが辞めるのは申し訳ない」という罪悪感を感じにくくなります。
人間は、周りの人が同じ行動をしていると安心する生き物です。年度末の退職は、この「社会的証明」の効果によって、心理的なハードルが下がります。
【保存版】12月支給モデル:損しない退職の「黄金カレンダー」

ここからは、12月にボーナスを受け取る場合の具体的なスケジュールを示します。
【11月中】Step 0:水面下での求人チェック開始
ボーナス支給を待つ間、何もしないのはもったいない。
11月のうちに、転職エージェントに登録しておきましょう。この段階では「まだ具体的に動くつもりはないが、情報収集として」というスタンスで構いません。
担当のキャリアアドバイザーに希望条件を伝えておけば、12月以降に出てきた求人をいち早く紹介してもらえます。
子育て中で「平日午前のみ」という厳しい条件だったため、最初は希望に合う求人が見つからず、一度は転職を諦めました。でも、数ヶ月後にエージェントに再相談したところ、数日後に「条件に合う求人が出ました」と連絡をいただけたんです。早めに登録して希望条件を伝えておいたからこそ、求人が出た瞬間に声をかけてもらえたのだと思います。
【12月上旬】Step 1:ボーナス「全額振込」を確認する
ここが一番重要なポイントです。
多くの企業では、ボーナスの支給条件として「支給日に在籍していること」が定められています。
退職の意思表示をするタイミングによっては、ボーナスが減額されるリスクがあります。あなたの職場の就業規則を確認し、支給条件をよくチェックしてください。
支払いが完了し、口座に振り込まれたことを確認してから、次のステップに進みましょう。
【12月中旬〜下旬】Step 2:「退職願」提出のベストタイミング
「ボーナスをもらった翌日に辞意を伝えるのは、さすがにまずいかな…」
その感覚は正しい。とはいえ、1ヶ月以上も待つ必要はありません。
お勧めは、支給日から2週間〜3週間後に退職を切り出すこと。これなら、「ボーナスをもらってすぐ辞めた」という印象を避けられます。
法律上は2週間前に申し出れば退職が可能ですが、就業規則で「1ヶ月前」と定めている職場が多いです。円満に辞めるためにも、就業規則の期限は守りましょう。
【1月】Step 3:有給消化でリフレッシュ&引き継ぎ
退職日までの期間で、有給休暇を消化します。
引き継ぎ資料を作成し、後任者へ丁寧に説明することも忘れずに。「あの人、最後まできちんとしてたね」と言われることで、次のキャリアへの橋渡しがスムーズになります。
新しい就業先から、過去の企業へ、どのような人物だったかを電話で問い合わせる企業もあります。しっかりと円満退社ができると良いですが、少なくともとても悪い印象だけは残さないようにした方が良いかもしれません。
【2月・3月】Step 4:新天地へ入社!
計画どおりに進めば、2月または3月に新しい職場での勤務がスタートします。
4月まで待つのもよいですが、好条件の求人は早めに応募が締め切られることが多いです。準備が整っているなら、2月入社も視野に入れてみてください。
求人は生物(ナマモノ)です。あなた以外にも現在求職活動をしている方も、好条件での求人を探しています。鮮度の高い情報を得るためには、すぐに行動に移すことが大事になってきます。
「ボーナス逃げ」と言わせない!円満退職の切り出し方テクニック

ボーナス直後に辞めることに対して、「周囲からどう思われるか」を気にする方は少なくありません。
ここでは、円満に退職を進めるためのコミュニケーション術を紹介します。
上司への切り出しは「相談」ではなく「報告」で
「ちょっとご相談があるのですが…」という言い方は避けましょう。
相談という言葉を使うと、相手は「引き止めの余地がある」と受け取ります。結果として、話がこじれることがあります。
「お話しがあります」「ご報告があります」
このように、決定事項として伝える姿勢が大切です。
【例文あり】ポジティブな退職理由に変換する
「今の職場が嫌だから辞める」という本音をそのまま伝える必要はありません。
ポジティブな理由に変換するだけで、相手の印象はまったく変わります。
正直に言うと、パワハラが辛くて毎日泣きながら出勤していました。でも退職を伝えるとき、そのまま言うのは得策ではないと思い、「お年寄りや地域の方々と触れ合える職場で働きたい」と伝えました。すると上司も「それなら応援する」という雰囲気になり、想像以上にスムーズに退職できました。言い方ひとつで、こんなに違うのかと驚きました。
「引き継ぎマニュアル」を作れば文句は言わせない
退職を告げたあと、最も大切なのは引き継ぎです。
自分がやっていた業務をドキュメント化し、誰が見てもわかる形にしておく。これだけで「あの人は最後まで責任感があった」という評価が得られます。
逆に、引き継ぎを雑にすると「ボーナスだけもらって逃げた」と陰で言われる原因になります。
注意!1月入社を目指すなら「スピード感」が命

ここまで読んで「ボーナス後に動けばいいのか」と安心したかもしれません。
しかし、1つだけ気をつけてほしいことがあります。
人気の病院・企業求人は「公開後3日」で埋まることも
1月〜3月は求人が増える時期ですが、同時に転職希望者も増えます。
好条件の求人には応募が殺到し、公開から数日で募集が締め切られることも珍しくありません。特に、大学病院や地域の基幹病院など、人気のある職場はスピード勝負です。
「まだ決断できていないから、もう少し考えよう…」と悠長に構えていると、あっという間に機会を逃します。
これは本当です。友人の話では、少し他の条件を比較して・・・と思っていたら、とても良い求人を逃してしまった・・・という悔しい話をしていたことがありました。
年末年始を挟むため、面接調整が難航しやすい
12月下旬から1月上旬は、病院も企業も休みになります。
この時期に入ると、面接のスケジュール調整が難しくなります。逆に言えば、11月〜12月前半のうちに動き出しておけば、年内に面接を終えて1月入社を確定させることも可能です。
ボーナス後転職を成功させるおすすめ転職エージェント

最後に、ボーナス後の転職活動で役立つエージェントを紹介します。
ファルマスタッフ
求人数の多さと年収交渉力に定評があるエージェントです。全国の調剤薬局、ドラッグストア、病院の求人を幅広くカバー。高年収を狙いたい方に向いています。
複数のエージェントに登録しましたが、対応の差に驚きました。あるエージェントは希望と違う求人を大量に送ってきたり、面接を強引に勧めてきたりして困りました。一方、ファルマスタッフの担当者は地元で実際に営業している方で、薬局の内情をよく知っていて信頼できました。複数登録して比較することで、自分に合う担当者を見つけられたのが成功のポイントだったと思います。
お仕事ラボ
オーダーメイド求人が特徴のエージェント。希望条件を伝えると、公開求人にない案件でも独自に交渉して探してくれます。「こんな条件の求人はないだろう…」と諦めている方こそ相談する価値あり。
ファル・メイト
派遣のイメージが強いですが、正社員求人も取り扱いがあります。特に「まずは派遣で様子を見てから正社員に」と考えている方に向いています。柔軟な働き方を模索したい方におすすめ。
まとめ
ボーナスをもらってから辞めることは、決して「ずるい」ことではありません。
むしろ、賢い選択です。
- ボーナス満額(約77万円)を確保できる
- 1月〜3月の求人ピークに乗れる
- 年度末は「辞めやすい」空気がある
この3つのメリットを活かして、理想の転職を実現してください。
ただし、動き出すのは早いほうが有利です。今のうちにエージェントへ登録し、情報収集を始めておくことをおすすめします。
まずは30秒で完了する無料登録から。
あなたの希望に合う非公開求人が、まだ残っているかもしれませんよ。