はじめに
薬剤師の転職活動において、職務経歴書は書類選考の合否を左右する最も重要な書類です。しかし、多くの薬剤師が「何を書けばいいかわからない」「自分の経験をどうアピールすればいいか」と悩んでいます。
職務経歴書とは、これまでの業務経験や実績、保有スキルを具体的に記載し、応募企業に「この人材を採用したい」と思わせる自己PR書類です。履歴書が基本的な個人情報や学歴・職歴を記載するのに対し、職務経歴書は「どんな業務を経験し、どんな成果を上げたか」を詳細に伝えるための書類です。
なぜ職務経歴書が重要なのか
書類選考では、採用担当者は限られた時間で数十件の応募書類に目を通します。その中で、あなたの経験やスキルが明確に伝わる職務経歴書を作成できれば、面接のチャンスを大きく広げることができます。
一方で、職務経歴書の書き方を誤ると、優れた経験やスキルを持っていても書類選考で落ちてしまうケースが少なくありません。例えば、「患者対応を行いました」のような曖昧な表現では、具体的に何をしたのか、どんな成果を上げたのかが採用担当者に伝わらないのです。
薬剤師の職務経歴書では、調剤薬局や病院、ドラッグストアなど、職種ごとにアピールすべきポイントが異なります。また、転職回数が多い場合や未経験分野への転職を目指す場合は、書き方を工夫する必要があります。
この記事で学べること
本記事では、薬剤師の職務経歴書の書き方を完全網羅し、以下の内容を詳しく解説します。
この記事で得られる知識:
- 職務経歴書の基本知識(履歴書との違い、2つの形式、作成方法)
- 書類選考で落ちる7つの理由と対策(失敗を避ける具体的な方法)
- 職務経歴書に書くべき6つの必須項目(職務要約、職務経歴、スキル、資格、自己PR、志望動機)
- 5職種別の職務経歴書例文テンプレート(調剤薬局、病院、ドラッグストア、MR・研究開発、未経験分野)
- 自己PRの書き方(PREP法で説得力を高める方法)
- 志望動機の書き方(転職理由と結びつける3つの要素)
- よくあるNG例10選(書類選考で落ちる職務経歴書の特徴)
- 職務経歴書作成時の注意点とコツ(読みやすいレイアウト、文体の統一)
- 職務経歴書のテンプレート・ダウンロード(すぐに使える編年体式・キャリア式)
- 職務経歴書の添削サービス(転職エージェント3社比較)
職務経歴書作成の基本的な流れ
職務経歴書の作成は、以下の5ステップで進めます。
- 自分のキャリアを整理する – これまでの業務内容、成果、保有スキルを洗い出す
- 形式を選ぶ – 編年体式(時系列)またはキャリア式(職種別)のどちらかを選択
- 必須項目を記載する – 職務要約、職務経歴、スキル、資格、自己PR、志望動機
- 具体例と数値でアピールする – 「1日平均50名の服薬指導」のように、定量的な表現を使う
- 添削を受ける – 転職エージェントやキャリアアドバイザーに確認してもらう
読者の悩みに寄り添う
「書類選考で落ちたくない」「自分の経験がアピールポイントになるのか不安」「他の薬剤師との差別化ができていない気がする」といった悩みを抱えている方も多いでしょう。
本記事では、こうした不安を解消し、書類選考を突破できる職務経歴書の書き方を、具体例と共に徹底解説します。特に、調剤薬局での経験しかない方、転職回数が多い方、未経験分野への転職を考えている方にとって、実践的なノウハウが詰まっています。
職務経歴書の書き方をマスターして、理想の転職を実現しましょう。
職務経歴書の書き方に不安がある方へ: 転職エージェントのプロに相談すれば、無料で添削やアドバイスを受けられます。書類選考の通過率を高めたい方は、記事後半の「職務経歴書の添削サービス」も参考にしてください。
1. 職務経歴書の基本知識

まず、職務経歴書の基本的な知識を理解しましょう。履歴書との違い、2つの形式、作成方法について解説します。
1-1. 職務経歴書と履歴書の違い
職務経歴書と履歴書は、どちらも転職活動で必要な書類ですが、記載する内容と目的が大きく異なります。
履歴書は、氏名・住所・学歴・職歴といった基本的な個人情報を記載する公的な書類です。フォーマットが決まっており、A3サイズ(または見開きA4サイズ)で作成します。主にあなたが「どんな経歴を持っているか」を確認するための書類です。これまでも、就職活動中には数えきれないほど書いてきたのではないでしょうか。
一方、職務経歴書は、これまでの業務内容や実績、保有スキルを詳細に記載し、「どんな仕事ができるか」「どんな成果を上げてきたか」をアピールするための自己PR書類です。A4サイズ1〜2枚で作成し、フォーマットは自由です。
| 項目 | 履歴書 | 職務経歴書 |
|---|---|---|
| 目的 | 基本情報の確認 | 業務内容・実績のアピール |
| 記載内容 | 氏名、住所、学歴、職歴、資格 | 職務要約、職務経歴、スキル、自己PR、志望動機 |
| 用紙サイズ | A3サイズ(見開きA4) | A4サイズ1〜2枚 |
| フォーマット | 固定(市販または転職サイトのテンプレート) | 自由(編年体式またはキャリア式) |
| 作成方法 | 手書きまたはパソコン | パソコン(Word、Excel) |
薬剤師の転職では、履歴書だけでなく職務経歴書の提出を求められるケースが大半です。特に、病院や調剤薬局への転職では、職務経歴書の内容が書類選考の合否を大きく左右します。
1-2. 職務経歴書の2つの形式(編年体式 vs キャリア式)
職務経歴書には、主に2つの形式があります。自分のキャリアや転職回数に応じて、適切な形式を選びましょう。
編年体式(時系列順)
編年体式は、職歴を時系列順に記載する最も一般的な形式です。古い職歴から新しい職歴へ、または新しい職歴から古い職歴へ順番に記載します。
メリット:
- キャリアの流れが分かりやすい
- 採用担当者にとって読みやすい
- 転職回数が少ない場合に適している
デメリット:
- 転職回数が多いと、職歴が煩雑に見える
- 異なる職種を経験している場合、スキルの統一性が伝わりにくい
こんな人におすすめ:
- 転職回数が1〜2回程度
- キャリアが一貫している(調剤薬局のみ、病院のみなど)
- 最近の職歴を強調したい
キャリア式(職種別・業務別)
キャリア式は、職種別や業務別にまとめて記載する形式です。例えば、「調剤業務」「服薬指導」「在宅訪問」といったカテゴリーごとに経験を整理します。
メリット:
- 転職回数が多くても、スキルや経験をまとめて強調できる
- 複数の職種を経験している場合、それぞれの強みを明確に伝えられる
- 未経験分野への転職時に、転用可能なスキルをアピールしやすい
デメリット:
- キャリアの流れが分かりにくい
- 採用担当者によっては読みにくいと感じる場合がある
こんな人におすすめ:
- 転職回数が3回以上
- 複数の職種を経験している(調剤薬局 → 病院 → ドラッグストアなど)
- 未経験分野への転職を目指している
薬剤師の場合: 転職回数が少なく、キャリアが一貫している場合は編年体式が一般的です。ただし、複数の職種を経験している場合や、特定のスキルを強調したい場合は、キャリア式を選ぶのも有効です。
1-3. 職務経歴書の用紙・文字数・作成方法
職務経歴書は、以下の基本ルールに従って作成します。
用紙サイズと枚数
- 用紙サイズ: A4サイズ
- 枚数: 1〜2枚(最大3枚まで)
職務経歴書が長すぎると、採用担当者が読む負担が増え、重要なポイントが埋もれてしまいます。逆に、1枚の半分程度しか書いていないと、経験やスキルが不足していると判断される可能性があります。理想は、A4サイズ2枚です。
文字数
- 目安: 1,500〜2,000文字
職務経歴書の文字数は、1,500〜2,000文字が目安です。A4サイズ1枚あたり800〜1,000文字程度が読みやすい分量です。
作成方法
職務経歴書は、パソコン(Word、Excel)で作成するのが一般的です。手書きは避けましょう。パソコンで作成することで、読みやすいレイアウトに整えられ、修正も容易になります。
フォントとレイアウト
- フォント: 明朝体またはゴシック体
- フォントサイズ: 10.5〜11pt(見出しは12〜14pt)
- 余白: 上下左右2〜3cm
- 行間: 1.5〜2.0倍
読みやすいレイアウトにするため、以下の工夫も有効です。
- 箇条書きを活用: 業務内容や実績は箇条書きで簡潔に記載
- 表を使う: 職務経歴を表形式で整理すると、視認性が向上
- 太字や下線を使う: 重要なキーワードやアピールポイントを強調
2. 【必読】書類選考で落ちる7つの理由と対策

職務経歴書の書き方を誤ると、優れた経験やスキルを持っていても書類選考で落ちてしまいます。ここでは、書類選考で落ちる7つの理由と、それぞれの対策を解説します。
理由1: 内容が曖昧で具体性がない
最も多い失敗が、内容が曖昧で具体性に欠ける職務経歴書です。
NG例:
「患者対応を行いました」「調剤業務を担当しました」「在宅訪問に取り組みました」
このような表現では、具体的に何をしたのか、どんな成果を上げたのかが採用担当者に伝わりません。
良い例:
「1日平均50名の患者に服薬指導を実施し、患者満足度調査で90%の高評価を獲得」
「1日平均120枚の処方箋を調剤し、調剤過誤ゼロを6ヶ月間継続」
「月20件の在宅訪問を実施し、患者からの感謝の手紙を5通受け取った」
対策:
- 数値を使って定量的に記載する(処方箋枚数、患者数、実施回数など)
- 成果や結果を明確に示す(「〇〇を達成した」「〇〇%向上した」など)
- 具体的な行動を記載する(「〇〇を実施した」「〇〇に取り組んだ」ではなく、「〇〇を週3回実施し、〇〇という成果を上げた」)
理由2: 長すぎる、または短すぎる
職務経歴書の分量が適切でないと、採用担当者に読んでもらえない、または経験不足と判断されるリスクがあります。
NG例:
- 長すぎる: A4サイズ5枚の職務経歴書(採用担当者が読む負担が大きい)
- 短すぎる: A4サイズ1枚の半分程度(経験やスキルが不足していると判断される)
対策:
- 理想の分量: A4サイズ1〜2枚(最大3枚まで)
- 文字数の目安: 1,500〜2,000文字
- 詳細すぎる業務内容は、重要なポイントに絞って記載する
- 短すぎる場合は、成果や実績、具体的なエピソードを追加する
理由3: 誤字脱字が多い
誤字脱字が多い職務経歴書は、注意力不足や仕事への姿勢が疑われます。
よくある誤字脱字:
- 「服薬指導」を「服薬指道」と誤記
- 「在宅医療」を「在宅医療療」と重複
- 「処方箋」を「処方線」と誤記
- 「疑義照会」を「疑義紹介」と誤記
対策:
- 完成後、必ず見直しを行う
- 音読して確認する(声に出すと誤字に気づきやすい)
- 可能であれば、第三者に確認してもらう
- Word の校正機能を活用する
理由4: ネガティブな転職理由を書いている
転職理由にネガティブな内容を書くと、採用担当者に悪い印象を与えます。
NG例:
「前の職場の人間関係が悪かったため、転職を決意しました」
「残業が多く、プライベートの時間が取れなかったため、退職しました」
「上司と合わなかったため、転職を考えました」
良い例:
「より専門性を高めたいと考え、病院薬剤師への転職を決意しました」
「在宅医療に携わりたいと思い、在宅訪問に力を入れている薬局への転職を希望しています」
「チーム医療に参画し、薬剤師としてのスキルを磨きたいと考えています」
対策:
- ポジティブな転職理由を考える(「〇〇がしたい」「〇〇を学びたい」など)
- 前職の不満を直接書かない
- 応募企業で実現したいことを明確にする
理由5: 自己PRと志望動機が一致していない
自己PRと志望動機の内容が一致していないと、一貫性がないと判断されます。
NG例:
- 自己PR: 「患者対応力が強みです」
- 志望動機: 「調剤業務のスキルを磨きたいです」
このように、自己PRで患者対応力をアピールしているのに、志望動機では調剤業務を強調していると、一貫性がありません。
良い例:
- 自己PR: 「患者対応力が強みで、1日平均50名の服薬指導を実施してきました」
- 志望動機: 「貴社の患者第一主義に共感し、服薬指導を通じて患者満足度向上に貢献したいと考えています」
対策:
- 自己PRでアピールしたスキルを、志望動機で「応募企業でどう活かすか」につなげる
- 応募企業の事業内容や理念を調べ、自分の強みとリンクさせる
理由6: テンプレートをそのままコピーしている
転職サイトのテンプレートをそのままコピーした職務経歴書は、オリジナリティがなく、採用担当者に熱意が伝わりません。
NG例:
「私は薬剤師として、患者様に寄り添った服薬指導を心がけてきました。貴社でも、この経験を活かして貢献したいと考えています。」
このような定型文では、具体性がなく、誰にでも当てはまる内容になってしまいます。
対策:
- テンプレートを参考にしつつも、自分の経験や実績を具体的に記載する
- 「自分ならではのエピソード」を盛り込む
- 応募企業ごとに内容をカスタマイズする
理由7: アピールポイントが伝わらない
職務経歴書に書いた内容が、応募企業の求める人材像と合っていない場合、アピールポイントが伝わりません。
NG例:
病院への転職を希望しているのに、職務経歴書でOTC販売の経験ばかりをアピールしている。
対策:
- 応募企業の求人情報を確認し、求められるスキルや経験を把握する
- 求人情報に記載されているキーワード(「在宅医療」「チーム医療」「調剤過誤防止」など)を職務経歴書に盛り込む
- 応募企業で活かせるスキルを優先的にアピールする
まとめ: これら7つの理由を避けることで、書類選考の通過率を大きく高めることができます。特に、「具体性」「ポジティブな表現」「一貫性」を意識して作成しましょう。
3. 職務経歴書に書くべき内容(必須項目)

職務経歴書には、以下の6つの必須項目を記載します。それぞれの項目について、書き方と具体例を解説します。
職務要約(キャリアの概要)
職務要約は、職務経歴書の冒頭に記載する、キャリア全体の要約です。採用担当者が最初に目にする部分なので、簡潔かつ印象的に記載しましょう。
書くべき内容:
- 経験年数(薬剤師としての総経験年数)
- 主な職種・業務内容(調剤薬局、病院、ドラッグストアなど)
- 主な実績やスキル(処方箋枚数、服薬指導件数、資格など)
例文:
「薬剤師として8年の経験を持ち、調剤薬局で5年、病院で3年勤務しました。調剤薬局では1日平均120枚の処方箋を調剤し、在宅訪問にも月20件対応しました。病院では、ICU・救急病棟での薬剤管理指導や、チーム医療に参画し、がん専門薬剤師の資格も取得しました。」
ポイント:
- 3〜5行程度で簡潔にまとめる
- 数値を使って具体的に記載する
- 応募企業で活かせるスキルを強調する
職務経歴(詳細な業務内容)
職務経歴は、職務経歴書の中核となる項目です。時系列順に、勤務先ごとの業務内容、担当業務、実績を記載します。
書くべき内容:
- 勤務先の情報(会社名、勤務期間、雇用形態)
- 勤務先の規模(薬局の場合: 処方箋枚数、薬剤師人数、応需科目)
- 担当業務(調剤、服薬指導、在宅訪問、DI業務など)
- 実績・成果(調剤過誤削減、患者満足度向上、業務効率化など)
例文(調剤薬局の場合):
■ 株式会社〇〇ファーマシー(〇〇薬局△△店)
【勤務期間】2018年4月〜2023年3月(5年)
【雇用形態】正社員
【店舗情報】処方箋枚数: 1日平均120枚、薬剤師: 3名、応需科目: 内科・小児科・整形外科
【担当業務】
- 調剤業務(1日平均40枚を担当)
- 服薬指導(1日平均30名に実施)
- 在宅訪問(月20件、糖尿病患者への服薬管理を中心に実施)
- DI業務(医師・看護師からの問い合わせ対応、年間50件)
【実績・成果】
- 調剤過誤ゼロを2年間継続達成
- 患者満足度調査で「説明が分かりやすい」との評価を90%獲得
- 在宅訪問患者の服薬コンプライアンスを75%から92%に改善
ポイント:
- 勤務先ごとに項目を分ける
- 表形式で整理すると読みやすい
- 数値を使って定量的に記載する
活かせる経験・知識・スキル
これまでの業務で培った経験、知識、スキルを、応募企業で活かせる形で記載します。
書くべき内容:
- 専門分野(がん、糖尿病、循環器など)
- 業務スキル(調剤、服薬指導、在宅訪問、DI業務など)
- 保有システム(電子薬歴、調剤システムなど)
- 対人スキル(患者対応、医師・看護師との連携など)
例文:
【活かせる経験・知識・スキル】
- がん領域の専門知識(がん専門薬剤師資格取得、抗がん剤の副作用管理に精通)
- 在宅医療の経験(月20件の訪問実績、服薬コンプライアンス改善に貢献)
- チーム医療への参画(ICUカンファレンスに週1回参加、医師・看護師と連携)
- 電子薬歴システム(薬樹薬局システム、メディクス等の使用経験あり)
ポイント:
- 応募企業で求められるスキルを優先的に記載する
- 具体的な経験やエピソードを添える
保有資格・認定
薬剤師免許以外に保有している資格や認定を記載します。
書くべき内容:
- 専門薬剤師・認定薬剤師(がん、感染制御、糖尿病など)
- その他の資格(登録販売者、ケアマネジャー、衛生管理者など)
- 研修修了証(実務実習指導薬剤師、かかりつけ薬剤師研修など)
例文:
【保有資格】
- 薬剤師免許(平成2015年取得)
- がん専門薬剤師(日本医療薬学会認定、2020年取得)
- 認定実務実習指導薬剤師(2018年取得)
- 普通自動車第一種運転免許(在宅訪問時に使用)
ポイント:
- 応募企業で活かせる資格を優先的に記載する
- 取得年月を明記する
自己PR
自分の強みやアピールポイントを、具体的なエピソードと共に記載します。
書くべき内容:
- 自分の強み(患者対応力、チームワーク、業務効率化など)
- 具体的なエピソードや実績
- 応募企業でどう貢献できるか
例文:
「私の強みは、患者一人ひとりに寄り添った服薬指導です。調剤薬局での5年間で、1日平均30名の患者に服薬指導を実施し、患者満足度調査で90%の高評価を獲得しました。特に、高齢者や糖尿病患者への服薬管理に力を入れ、在宅訪問を通じて服薬コンプライアンスを75%から92%に改善した実績があります。貴社でも、この経験を活かして患者満足度向上に貢献したいと考えています。」
ポイント:
- PREP法(結論→理由→具体例→結論)で構成する
- 数値を使って定量的に記載する
- 応募企業で活かせることを明確にする
志望動機
なぜこの企業に応募したのか、入社後にどう貢献したいかを記載します。
書くべき内容:
- なぜこの企業を選んだのか(企業理念、事業内容、職場環境など)
- 自分の経験やスキルがどう活かせるか
- 入社後に挑戦したいこと、実現したいこと
例文:
「貴社の『患者第一主義』の理念に強く共感し、応募いたしました。私はこれまで調剤薬局で在宅訪問に注力し、患者の服薬コンプライアンス改善に貢献してきました。貴社は在宅医療に力を入れており、月100件以上の訪問実績があると伺いました。私の経験を活かして、貴社の在宅医療事業の拡大に貢献したいと考えています。また、貴社で認定薬剤師の資格取得支援制度があることを知り、さらなるスキルアップを実現したいと思っています。」
ポイント:
- 応募企業の情報を事前に調べる
- 自分の経験と企業のニーズをリンクさせる
- 入社後の具体的なビジョンを示す
4. 職務経歴の書き方(職種別の具体例5職種)

職務経歴書は、職種ごとにアピールすべきポイントが異なります。ここでは、5つの職種別に、職務経歴書の書き方と具体例を解説します。
調剤薬局薬剤師の職務経歴書【例文・数値化テンプレート付き】
調剤薬局での経験をアピールする場合、処方箋枚数、服薬指導件数、在宅訪問実績などを数値化して記載します。
書くべきポイント(数値化すべき項目):
- 処方箋枚数(1日平均、月間)
- 服薬指導件数(1日平均)
- 在宅訪問件数(月間)
- 応需科目(内科、小児科、整形外科など)
- 薬剤師人数、店舗規模
- 調剤過誤ゼロ達成期間
- 患者満足度(アンケート結果など)
例文テンプレート:
■ 株式会社〇〇ファーマシー(〇〇薬局△△店)
【勤務期間】2018年4月〜2023年3月(5年)
【雇用形態】正社員
【店舗情報】
- 処方箋枚数: 1日平均120枚(月間約2,400枚)
- 薬剤師: 3名(管理薬剤師1名、薬剤師2名)
- 応需科目: 内科(40%)、小児科(30%)、整形外科(20%)、その他(10%)
- 営業時間: 平日9:00〜19:00、土曜9:00〜13:00
【担当業務】
- 調剤業務(1日平均40枚を担当、調剤過誤ゼロを2年間継続達成)
- 服薬指導(1日平均30名に実施、患者満足度調査で90%の高評価を獲得)
- 在宅訪問(月20件、糖尿病・高血圧患者への服薬管理を中心に実施)
- かかりつけ薬剤師(15名の患者を担当、服薬コンプライアンスを75%から92%に改善)
- DI業務(医師・看護師からの問い合わせ対応、年間50件)
- 新人薬剤師の教育指導(実務実習生2名を指導、両名とも国家試験合格)
【実績・成果】
- 調剤過誤ゼロを2年間継続達成(2021年4月〜2023年3月)
- 在宅訪問患者の服薬コンプライアンスを75%から92%に改善
- 患者満足度調査で「説明が分かりやすい」との評価を90%獲得
- かかりつけ薬剤師として15名の患者を担当し、服薬管理の継続率98%を達成
アピールポイント:
- 調剤過誤ゼロの実績は、正確性の高さを示す
- 在宅訪問の実績は、患者対応力と専門性をアピール
- かかりつけ薬剤師の経験は、患者との信頼関係構築力を示す
病院薬剤師の職務経歴書【例文・数値化テンプレート付き】
病院での経験をアピールする場合、病床数、診療科、チーム医療への参画、薬剤管理指導件数などを記載します。
書くべきポイント(数値化すべき項目):
- 病床数、診療科
- 薬剤管理指導件数(月間)
- 病棟担当(ICU、救急、一般病棟など)
- チーム医療への参画(カンファレンス参加回数)
- DI業務(問い合わせ対応件数)
- 抗がん剤の調製件数
- 専門薬剤師・認定薬剤師の取得
例文テンプレート:
■ 医療法人〇〇会 〇〇総合病院
【勤務期間】2020年4月〜2025年3月(5年)
【雇用形態】正社員
【病院情報】
- 病床数: 300床(一般病床250床、ICU30床、救急病床20床)
- 診療科: 内科、外科、整形外科、小児科、産婦人科、救急科など
- 薬剤師: 15名(病棟薬剤師10名、調剤室5名)
【担当業務】
- 病棟薬剤管理指導(月間150件、ICU・救急病棟を中心に実施)
- 抗がん剤の調製(月間50件、無菌調製室での調製業務)
- チーム医療への参画(ICUカンファレンスに週2回参加、医師・看護師と連携)
- DI業務(医師からの問い合わせ対応、月間30件)
- 薬剤管理指導記録の作成(月間150件、診療報酬算定に貢献)
- 治験薬の管理・調剤(治験薬管理者として、年間5件の治験に参画)
【実績・成果】
- 薬剤管理指導件数を月間100件から150件に増加(前年比150%)
- ICUでの薬物療法モニタリングにより、薬剤性有害事象を10件未然に防止
- がん専門薬剤師の資格を取得(2023年、日本医療薬学会認定)
- 院内の抗菌薬適正使用推進チームに参画し、抗菌薬使用量を20%削減
アピールポイント:
- チーム医療への参画は、医師・看護師との連携力を示す
- 専門薬剤師の資格は、専門性の高さを示す
- 薬物療法モニタリングの実績は、臨床スキルの高さを示す
ドラッグストア薬剤師の職務経歴書【例文・数値化テンプレート付き】
ドラッグストアでの経験をアピールする場合、OTC販売件数、店舗管理経験、売上貢献などを記載します。
書くべきポイント(数値化すべき項目):
- 処方箋枚数(調剤併設店舗の場合)
- OTC販売件数(月間)
- 店舗管理経験(売上、在庫管理)
- 新人教育(指導した人数)
- セルフメディケーション推進実績
- 売上貢献(前年比、目標達成率)
例文テンプレート:
■ 株式会社〇〇ドラッグストア(〇〇店)
【勤務期間】2019年4月〜2024年3月(5年)
【雇用形態】正社員
【店舗情報】
- 店舗形態: 調剤併設型ドラッグストア
- 処方箋枚数: 1日平均80枚(月間約1,600枚)
- 薬剤師: 2名(管理薬剤師1名、薬剤師1名)
- OTC取扱点数: 約3,000品目
【担当業務】
- 調剤業務(1日平均40枚を担当)
- 服薬指導(1日平均25名に実施)
- OTC販売(月間150件、漢方薬・サプリメントの提案を中心に実施)
- 店舗管理(在庫管理、発注業務、売上管理)
- セルフメディケーション推進(健康相談対応、月間50件)
- 新人薬剤師の教育指導(2名を指導、OTC販売スキル向上に貢献)
【実績・成果】
- OTC販売件数を月間100件から150件に増加(前年比150%)
- 漢方薬の販売強化により、店舗売上を前年比120%に向上
- 健康相談対応を通じて、顧客満足度を85%から92%に改善
- 在庫管理の効率化により、デッドストックを30%削減
アピールポイント:
- OTC販売の実績は、患者対応力と商品知識の豊富さを示す
- 店舗管理経験は、マネジメント能力を示す
- セルフメディケーション推進は、地域医療への貢献を示す
MR・研究開発への転職時の職務経歴書【例文・数値化テンプレート付き】
MRや研究開発への転職を目指す場合、臨床経験、専門知識、プロジェクト経験をアピールします。
書くべきポイント(数値化すべき項目):
- 専門分野(がん、糖尿病、循環器など)
- 専門薬剤師・認定薬剤師の資格
- 学会発表・論文執筆の実績
- プロジェクト参画経験
- 医師・研究者との連携実績
例文テンプレート:
■ 医療法人〇〇会 〇〇総合病院
【勤務期間】2018年4月〜2025年3月(7年)
【雇用形態】正社員
【病院情報】
- 病床数: 400床、診療科: 内科・外科・小児科・産婦人科など
- 薬剤師: 20名
【担当業務】
- がん領域の薬剤管理指導(月間100件、抗がん剤の副作用管理を中心に実施)
- 抗がん剤の無菌調製(月間80件、レジメン管理・投与計画の立案)
- がん化学療法委員会への参画(月1回、医師・看護師と連携してレジメン審査)
- 臨床試験への参画(治験薬管理者として、年間3件の治験に参画)
- 学会発表・論文執筆(日本医療薬学会で年1回発表、論文2本執筆)
【実績・成果】
- がん専門薬剤師の資格を取得(2021年、日本医療薬学会認定)
- 抗がん剤の副作用管理により、重篤な副作用を15件未然に防止
- がん化学療法委員会で新規レジメンを5件提案し、すべて採用
- 学会発表2回、論文2本執筆(うち1本は筆頭著者)
アピールポイント:
- 専門薬剤師の資格は、専門性の高さを示す
- 学会発表・論文執筆は、研究能力とプレゼンテーション能力を示す
- 治験参画経験は、臨床試験の知識と実務経験を示す
未経験分野への転職時の職務経歴書【例文・数値化テンプレート付き】
未経験分野への転職を目指す場合、転用可能なスキル、学習意欲、適応力をアピールします。
書くべきポイント(数値化すべき項目):
- 転用可能なスキル(患者対応力、チームワーク、問題解決能力など)
- 自己学習の実績(資格取得、研修参加など)
- 適応力を示すエピソード(新しい業務への挑戦、環境変化への対応など)
例文テンプレート(調剤薬局から病院への転職の場合):
■ 株式会社〇〇ファーマシー(〇〇薬局△△店)
【勤務期間】2020年4月〜2025年3月(5年)
【雇用形態】正社員
【店舗情報】
- 処方箋枚数: 1日平均100枚
- 薬剤師: 3名
【担当業務】
- 調剤業務(1日平均35枚を担当)
- 服薬指導(1日平均25名に実施、特に高齢者への丁寧な説明を心がけ)
- 在宅訪問(月15件、服薬管理を中心に実施)
- かかりつけ薬剤師(10名の患者を担当)
- DI業務(医師からの問い合わせ対応、年間30件)
【実績・成果】
- 在宅訪問を通じて、患者の服薬コンプライアンスを70%から88%に改善
- かかりつけ薬剤師として、患者との信頼関係を構築し、継続率95%を達成
- 医師からの問い合わせに迅速に対応し、信頼関係を構築
【転用可能なスキル】
- 患者対応力: 調剤薬局で培った丁寧な服薬指導のスキルは、病院での薬剤管理指導に活かせます
- チームワーク: 医師との連携経験は、病院でのチーム医療に役立ちます
- 学習意欲: 病院薬剤師に必要な知識を習得するため、認定薬剤師の資格取得を目指しています
【自己学習の実績】
- 日本病院薬剤師会の研修会に年3回参加(病棟業務、チーム医療、薬物療法)
- 病院薬剤師向けの専門書を10冊以上読破し、病棟業務の知識を習得
- 認定薬剤師の資格取得を目指して、現在学習中
アピールポイント:
- 転用可能なスキルを具体的に記載し、応募企業でどう活かせるかを明確にする
- 自己学習の実績は、学習意欲と適応力を示す
- 未経験であることを正直に認めつつ、前向きな姿勢を示す
5. 自己PRの書き方(PREP法で説得力を高める)

自己PRは、自分の強みを採用担当者に効果的に伝える重要なセクションです。PREP法を使うことで、説得力のある自己PRを作成できます。
PREP法とは(結論→理由→具体例→結論)
PREP法とは、以下の4つの要素で構成される文章構成法です。
- P (Point): 結論(自分の強み)
- R (Reason): 理由(なぜその強みがあるのか)
- E (Example): 具体例(具体的なエピソードや実績)
- P (Point): 結論(応募企業でどう活かすか)
この構成を使うことで、自己PRが論理的で分かりやすくなります。
PREP法の例:
【P: 結論】
私の強みは、患者一人ひとりに寄り添った服薬指導です。
【R: 理由】
調剤薬局での5年間で、高齢者や慢性疾患患者への服薬管理に注力してきました。
【E: 具体例】
1日平均30名の患者に服薬指導を実施し、患者満足度調査で90%の高評価を獲得しました。
特に、在宅訪問を通じて服薬コンプライアンスを75%から92%に改善した実績があります。
【P: 結論】
貴社でも、この経験を活かして患者満足度向上に貢献したいと考えています。
自己PRの具体例(シーン別)
職務経歴書では、応募企業のニーズに合わせて自己PRをカスタマイズすることが重要です。
患者対応力をアピールする例
「私の強みは、患者の不安を解消し、信頼関係を構築する対応力です。調剤薬局での5年間で、1日平均30名の患者に服薬指導を実施し、『説明が分かりやすい』との評価を90%獲得しました。特に、高齢者への丁寧な説明を心がけ、服薬コンプライアンスを75%から92%に改善しました。貴社でも、患者第一の姿勢で服薬指導に取り組みたいと考えています。」
チームワークをアピールする例
「私の強みは、医師・看護師と連携し、チーム医療に貢献する力です。病院薬剤師として3年間、ICUカンファレンスに週2回参加し、薬物療法の提案を行ってきました。その結果、薬剤性有害事象を10件未然に防止し、医師から高い評価を受けました。貴社でも、チーム医療の一員として、患者の安全な薬物療法に貢献したいと考えています。」
業務改善をアピールする例
「私の強みは、業務プロセスを分析し、効率化を実現する力です。調剤薬局で在庫管理システムを見直し、デッドストックを30%削減しました。また、調剤業務のマニュアルを作成し、新人薬剤師の研修期間を3ヶ月から2ヶ月に短縮しました。貴社でも、業務効率化を通じて、より多くの患者に質の高いサービスを提供したいと考えています。」
数値を使ったアピール方法
自己PRでは、数値を使って定量的にアピールすることで、説得力が大幅に向上します。
数値化できる項目の例:
- 処方箋枚数: 「1日平均40枚を担当」
- 服薬指導件数: 「1日平均30名に実施」
- 患者満足度: 「90%の高評価を獲得」
- 服薬コンプライアンス改善: 「75%から92%に改善」
- 調剤過誤ゼロ達成期間: 「2年間継続達成」
- 業務効率化: 「デッドストックを30%削減」
- 新人教育: 「2名を指導し、両名とも国家試験合格」
NG例:
「患者対応に力を入れました」「業務改善に取り組みました」
良い例:
「1日平均30名の患者に服薬指導を実施し、患者満足度調査で90%の高評価を獲得しました」
6. 志望動機の書き方(転職理由と結びつける)

志望動機は、「なぜこの企業を選んだのか」「入社後にどう貢献したいか」を明確に伝える重要なセクションです。
志望動機で書くべき3つの要素
志望動機には、以下の3つの要素を必ず含めましょう。
- なぜこの会社を選んだのか(企業理念、事業内容、職場環境への共感)
- 自分の経験やスキルがどう活かせるか(応募企業で実現したいこと)
- 入社後にどう貢献したいか(具体的なビジョン)
良い志望動機の例:
「貴社の『患者第一主義』の理念に強く共感し、応募いたしました。私はこれまで調剤薬局で在宅訪問に注力し、患者の服薬コンプライアンス改善に貢献してきました。貴社は在宅医療に力を入れており、月100件以上の訪問実績があると伺いました。私の経験を活かして、貴社の在宅医療事業の拡大に貢献したいと考えています。」
志望動機の具体例(シーン別)
調剤薬局から病院への転職
「貴院の『チーム医療を通じた質の高い医療提供』という理念に共感し、応募いたしました。調剤薬局での5年間で培った服薬指導のスキルを、病院でのチーム医療に活かしたいと考えています。特に、貴院がICU・救急医療に力を入れていることを知り、急性期医療の現場で薬剤師として貢献したいという思いが強くなりました。入社後は、薬物療法モニタリングを通じて、患者の安全な治療に貢献したいと考えています。」
病院から調剤薬局への転職
「貴社の『地域に根ざした在宅医療』の取り組みに共感し、応募いたしました。病院での3年間で培った薬剤管理指導のスキルを、地域の在宅医療に活かしたいと考えています。貴社が月100件以上の在宅訪問を実施していることを知り、私の経験を活かして患者の服薬管理に貢献したいと思いました。入社後は、在宅医療の拡大と患者満足度向上に取り組みたいと考えています。」
ドラッグストアからMRへの転職
「貴社の『医療従事者への情報提供を通じた医療の質向上』という理念に共感し、応募いたしました。ドラッグストアでの5年間で培った患者対応力と商品知識を、MRとしての情報提供活動に活かしたいと考えています。特に、貴社が注力しているがん領域の新薬開発に興味があり、医師への適切な情報提供を通じて、患者の治療に貢献したいと思いました。」
7. よくあるNG例10選(書類選考で落ちる職務経歴書)

ここでは、具体的なNG例と改善例をペアで紹介します。H2-2で解説した7つの理由に加え、さらに具体的な事例を示します。
NG例1: 「患者対応を行いました」のような曖昧な表現
❌ NG例: 「患者対応を行いました」
✅ 良い例: 「1日平均30名の患者に服薬指導を実施し、患者満足度調査で90%の高評価を獲得」
NG例2: A4用紙5枚の長すぎる職務経歴書
❌ NG例: A4用紙5枚に及ぶ詳細すぎる職務経歴書
✅ 良い例: A4用紙1〜2枚(最大3枚)に要点を絞って記載
NG例3: 誤字脱字が目立つ職務経歴書
❌ NG例: 「服薬指道」「在宅医療療」「処方線」
✅ 良い例: 完成後に必ず見直しを行い、誤字脱字を修正
NG例4: 「前の職場が嫌だったから」というネガティブな転職理由
❌ NG例: 「前の職場の人間関係が悪かったため、転職を決意しました」
✅ 良い例: 「より専門性を高めたいと考え、病院薬剤師への転職を決意しました」
NG例5: 自己PRで「頑張りました」と抽象的に書く
❌ NG例: 「患者対応を頑張りました」
✅ 良い例: 「1日平均30名の患者に服薬指導を実施し、患者満足度を85%から92%に向上させました」
NG例6: テンプレートをそのままコピーしたオリジナリティのない内容
❌ NG例: 「私は薬剤師として、患者様に寄り添った服薬指導を心がけてきました」
✅ 良い例: 「調剤薬局での5年間で、在宅訪問を月20件実施し、服薬コンプライアンスを75%から92%に改善しました」
NG例7: 職務経歴が時系列でバラバラ
❌ NG例: 新しい職歴と古い職歴が混在している
✅ 良い例: 編年体式で時系列順に整理(新しい職歴→古い職歴、または古い職歴→新しい職歴)NG例8: 自己PRと志望動機が矛盾している
❌ NG例: 自己PRで「患者対応力」をアピールしているのに、志望動機では「調剤業務のスキルを磨きたい」
✅ 良い例: 自己PRでアピールしたスキルを、志望動機で「応募企業でどう活かすか」につなげる
NG例9: 応募企業の事業内容を全く調べていない志望動機
❌ NG例: 「貴社で働きたいと思いました」(具体性なし)
✅ 良い例: 「貴社の『患者第一主義』の理念に共感し、在宅医療事業の拡大に貢献したいと考えています」
NG例10: 読みにくいレイアウト(箇条書き・表を使わない)
❌ NG例: すべて文章で記載し、視認性が悪い
✅ 良い例: 箇条書きや表を活用し、読みやすいレイアウトにする
8. 職務経歴書作成時の注意点とコツ

職務経歴書を作成する際の基本的な注意点とコツをまとめました。
パソコンで作成する(手書きNG)
職務経歴書は、パソコン(Word、Excel)で作成しましょう。手書きは避けてください。パソコンで作成することで、読みやすいレイアウトに整えられ、修正も容易になります。
「です・ます」調で統一する
職務経歴書の文体は、「です・ます」調で統一しましょう。「だ・である」調は避けてください。
NG例: 「調剤業務を担当した」「服薬指導を実施した」
良い例: 「調剤業務を担当しました」「服薬指導を実施しました」
読みやすいレイアウトにする(箇条書き、表等)
職務経歴書は、読みやすいレイアウトにすることが重要です。以下の工夫を取り入れましょう。
- 箇条書きを活用: 業務内容や実績は箇条書きで簡潔に記載
- 表を使う: 職務経歴を表形式で整理すると、視認性が向上
- 太字や下線を使う: 重要なキーワードやアピールポイントを強調
- 余白を確保: 上下左右2〜3cmの余白を確保し、読みやすくする
職務経歴書は定期的に更新する
職務経歴書は、転職活動の度に作成するのではなく、定期的に更新しましょう。半年に1回程度、新しい実績やスキルを追加することで、転職活動をスムーズに進められます。
9. 職務経歴書のテンプレート・ダウンロード

職務経歴書のテンプレートを用意しておくと、作成がスムーズになります。
編年体式テンプレート(Word形式)
編年体式は、職歴を時系列順に記載する最も一般的な形式です。転職回数が少なく、キャリアが一貫している方におすすめです。
テンプレートの構成:
【職務要約】
(キャリア全体の要約を3〜5行で記載)
【職務経歴】
■ 株式会社〇〇(勤務期間: 2018年4月〜2023年3月)
【担当業務】
- 調剤業務
- 服薬指導
- 在宅訪問
【実績・成果】
- 調剤過誤ゼロを2年間継続達成
- 患者満足度90%を獲得
【活かせる経験・知識・スキル】
- 在宅医療の経験
- 電子薬歴システムの使用経験
【保有資格】
- 薬剤師免許(2015年取得)
- がん専門薬剤師(2020年取得)
【自己PR】
(自分の強みを具体的に記載)
【志望動機】
(応募企業への志望動機を記載)
キャリア式テンプレート(Word形式)
キャリア式は、職種別や業務別にまとめて記載する形式です。転職回数が多く、複数の職種を経験している方におすすめです。
テンプレートの構成:
【職務要約】
(キャリア全体の要約を3〜5行で記載)
【職務経歴(業務別)】
■ 調剤業務
- 株式会社A(2018年4月〜2020年3月): 1日平均40枚を担当
- 株式会社B(2020年4月〜2023年3月): 1日平均50枚を担当
■ 服薬指導
- 株式会社A: 1日平均25名に実施
- 株式会社B: 1日平均30名に実施、患者満足度90%を獲得
【活かせる経験・知識・スキル】
(業務別にスキルをまとめて記載)
【保有資格】
(資格を記載)
【自己PR】
(自分の強みを具体的に記載)
【志望動機】
(応募企業への志望動機を記載)
テンプレートの使い方
テンプレートは、あくまで「ひな形」です。以下のポイントに注意して、自分の経験に合わせてカスタマイズしましょう。
- テンプレートの構成を参考にしつつ、自分の経験を具体的に記載する
- 数値を使って定量的にアピールする
- 応募企業ごとに内容をカスタマイズする
10. 職務経歴書の添削サービス(転職エージェント)

職務経歴書を自分で作成した後は、プロの添削を受けることで、書類選考の通過率を大きく高めることができます。
なぜ転職エージェントの添削が有効なのか
転職エージェントの添削サービスを利用するメリットは以下の通りです。
- 採用担当者の視点でチェックしてもらえる: 転職エージェントは、採用担当者が重視するポイントを熟知しています
- 書類選考の通過率が上がる: プロの添削を受けることで、アピールポイントが明確になり、通過率が向上します
- 応募企業に合わせたアドバイスがもらえる: 応募企業の求める人材像に合わせて、職務経歴書をカスタマイズできます
- 無料で利用できる: 多くの転職エージェントは、登録者に対して無料で添削サービスを提供しています
職務経歴書の添削サービスがある転職エージェント3社比較
薬剤師向けの転職エージェントの中で、職務経歴書の添削サービスが充実している3社を比較しました。
| エージェント名 | 添削サービス | 求人数 | 特徴 | 登録 |
|---|---|---|---|---|
| ファルマスタッフ | ◎(無料) | 約52,000件 | 調剤薬局・派遣に強い | 無料登録する |
| マイナビ薬剤師 | ◎(無料) | 約58,000件 | 大手で安心、求人数トップクラス | 無料登録する |
| 薬キャリエージェント | ◎(無料) | 50,000件以上 | 推薦書も作成、病院・調剤薬局に強い | 無料登録する |
出典: マイベスト、theories.co.jp(2025年時点)
おすすめポイント:
- ファルマスタッフ: 職務経歴書の添削サービスが充実。調剤薬局や派遣の求人に強みがあります
- マイナビ薬剤師: 大手で安心。求人数も豊富で、書類選考の通過をしっかりサポート
- 薬キャリエージェント: 推薦書の作成も依頼可能。病院・調剤薬局への転職に強いです
転職エージェントの利用方法
転職エージェントの利用方法は以下の通りです。
- 無料登録: 転職エージェントの公式サイトから無料登録(所要時間: 1〜2分)
- 電話・面談: 登録後、担当者から電話またはメールで連絡。希望条件をヒアリング
- 職務経歴書の作成・添削: 職務経歴書を作成し、担当者に添削を依頼
- 求人紹介: 希望条件に合った求人を紹介してもらう
- 応募・面接: 書類選考を通過したら、面接に進む
注意点: 登録後、必ず電話に出ることが重要です。電話本人確認が取れないと、サービスを受けられない場合があります。
まとめ

薬剤師の職務経歴書の書き方について、基本知識から具体例まで詳しく解説しました。
この記事のポイントを再確認:
- 職務経歴書の基本: 履歴書との違いを理解し、編年体式またはキャリア式を選ぶ
- 書類選考で落ちない7つのコツ: 具体性、適切な分量、誤字脱字のチェック、ポジティブな表現、一貫性、オリジナリティ、アピールポイントの明確化
- 必須項目を網羅: 職務要約、職務経歴、スキル、資格、自己PR、志望動機を漏れなく記載
- 職種別の例文を活用: 調剤薬局、病院、ドラッグストア、MR・研究開発、未経験分野の5職種の例文を参考に
- PREP法で自己PR: 結論→理由→具体例→結論の構成で、説得力のある自己PRを作成
- 志望動機で差別化: 応募企業の理念や事業内容を調べ、自分の経験とリンクさせる
- NG例を避ける: よくある10のNG例を確認し、同じ失敗をしない
- プロの添削を受ける: 転職エージェントの無料添削サービスを活用し、書類選考の通過率を高める
次のアクション:
職務経歴書を作成したら、以下のステップで転職活動を進めましょう。
- 職務経歴書を完成させる: この記事の例文やテンプレートを参考に、自分の経験を整理
- 転職エージェントに登録: ファルマスタッフ、マイナビ薬剤師、薬キャリエージェントなどに登録
- プロの添削を受ける: 職務経歴書を転職エージェントに送り、添削を依頼
- 応募企業を選ぶ: 希望条件に合った求人を紹介してもらい、応募
- 面接対策: 書類選考を通過したら、面接対策を行う
職務経歴書の書き方をマスターすることで、書類選考の通過率は大きく向上します。この記事で学んだことを実践し、理想の転職を実現してください。
職務経歴書の書き方に不安がある方へ: 転職エージェントのプロに相談すれば、無料で添削やアドバイスを受けられます。書類選考の通過率を高めたい方は、今すぐ転職エージェントに登録して、プロのサポートを受けましょう。
